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OUR STORY

Watanabe Pile

Watanabe Pile

IMABARI, EHIME

たかがタオル。されどタオル。
タオルの可能性に魅せられて。

02

愛媛県・今治市。タオルの産地として有名なこの地で、ひときわ存在感を放つタオルメーカーがあります。それが、YARN HOMEのタオルを作る渡辺パイル織物です。渡邊社長のものづくりには、哲学がある。先代から変わらず抱きつづけている、お客さまへの熱い想いがある。タオルフェチで、オタクで、マニアな渡邊さんが、タオルの可能性を語りつくしてくれました。

人が喜ぶタオルとは?
四六時中考えている。

昭和38年に創業した渡辺パイル織物。当時購入した今治製のシャトル織機が、いまなお現役で、ガッチャン、ガッチャンと、軽快な音を奏でている。工場の随所に、タオルづくりに込める想いが宿っているように感じます。代表の渡邊利雄さんが家業を継いだのは、18歳。その後40年にわたり、どんな想いでタオルと向き合ってきたのか伺いました。「僕は、お客さまが喜んでくださるものを作りたい。この考えは昔から変わらないですね。四六時中タオルのことばかり考えて、どんなものなら快適な生活が過ごせるかなと、お客さまが使うシーンを想像しているんです」

“技を磨く仕事の現場で、顧客の視点を維持するのは難しいのでは?”というこちらの問いに、渡邊さんは、「いえいえ」と力づよく返します。「顧客あっての技術。これが大原則です。いいものを作っているのに売れないと嘆く人がいる。それはいいものじゃないですよ。売れたものがいいものです。使う人にとっての心地よさや幸せにこだわる。僕のものづくりは、いたってベーシックです」

メゾンにも提供。
未知のおもしろさ。

パリのビッグメゾンにも、生地を提供している渡辺パイル。じつはタオルメーカーとテキスタイルメーカー、2つの顔を持っています。なぜ、テキスタイルの世界に挑戦したのでしょう。「純粋におもしろいからです。タオルメーカーは数を多く織ることをよしとしますが、うちは違う。儲かる儲からないで取引先を決めません。織りの技術を応用すると、バスローブやガウン、チュニックに靴と、さまざまな形にできる。いろんな可能性が見えてくる。日本のデザイナーや編みなどの技術と組んで、お客さまが喜ぶものをいかに作るかですよね」

渡邊さんは経営者でありながら、作り手として現場に立つ。「もっとくたっとやわらかい風合いを」、「もっとツヤ感を」といった具合に、試行錯誤を繰り返しているそうです。「大学では会計学を学んで、織りに関しては素人でしたから。素朴な疑問がいっぱい出てきて、それを全部解決していったら技術が身についた、それだけです」 どんなシーンで使われるタオルか、どの部分に使われる生地か、その都度最適な答えを求めてきた渡邊さん。YARN HOMEのタオル地も、渡邊さんの高い技術と試行錯誤が込められています。例えばブランケット。表面を平らにカットした後、洗浄乾燥を経て、再びカットしています。おかげで、絹のような光沢感と優しい風合い、どちらも手にいれることができました。

織物は、生き物。

タオルには、作り手の癖が表れると言います。「見る人が見れば、“このタオルは渡邊が織ったな”ってすぐ分かるんですよ(笑)。機械を使って均等に生産することも一つの考え方だけど、よかったり悪かったりするのが、また良いんです」 渡邊さんの顔がほころぶ。「織機で同じ糸を使っても、作り手によって、一つとして同じものはできない。そこが織物のおもしろいところ」 織物って生き物みたい、そう感じました。

渡辺パイルならではの“こだわり”は、とても具体的です。「なんとなくいいんじゃない、では作りません。YARN HOMEのタオルでは、光沢があり水の吸いが良くて柔らかく、中央アジア産の枯れ葉剤を使用していない手摘みの完熟綿を使っています。漂白の方法もほかと違います。普通は過酸化水素を使い100℃以上の熱湯で糸を焚き続けるので、糸が8%も痩せてしまう。うちはオゾン漂白と言って常温で行うので、綿が痛まず少ししか痩せません。だから、うちの生地はふっくら。使っていても痩せませんし、こっちの方が環境にもよいです」

渡辺パイルのタオルをより長く愛用したい場合、どんなことに気をつけるべきでなのでしょう。「店頭に立ってお話するのですが、たっぷりの水で洗ってほしいですね。水で包みこむよう洗ったタオルは、痛みが少ないんです」
お客さまの喜ぶ顔を思い描き、手に渡ったあとのことを誰よりも考え、タオルの可能性に挑みつづける渡邊さん。心も身体も安らいで、やさしく豊かな気持ちになれる。そんなタオルを、これからも一緒に作りつづけたいと思います。

02

 

愛媛県・今治市。タオルの産地として有名なこの地で、ひときわ存在感を放つタオルメーカーがあります。それが、YARN HOMEのタオルを作る渡辺パイル織物です。渡邊社長のものづくりには、哲学がある。先代から変わらず抱きつづけている、お客さまへの熱い想いがある。タオルフェチで、オタクで、マニアな渡邊さんが、タオルの可能性を語りつくしてくれました。

 

人が喜ぶタオルとは?
四六時中考えている。

 

 

昭和38年に創業した渡辺パイル織物。当時購入した今治製のシャトル織機が、いまなお現役で、ガッチャン、ガッチャンと、軽快な音を奏でている。工場の随所に、タオルづくりに込める想いが宿っているように感じます。代表の渡邊利雄さんが家業を継いだのは、18歳。その後40年にわたり、どんな想いでタオルと向き合ってきたのか伺いました。「僕は、お客さまが喜んでくださるものを作りたい。この考えは昔から変わらないですね。四六時中タオルのことばかり考えて、どんなものなら快適な生活が過ごせるかなと、お客さまが使うシーンを想像しているんです」

 

 

“技を磨く仕事の現場で、顧客の視点を維持するのは難しいのでは?”というこちらの問いに、渡邊さんは、「いえいえ」と力づよく返します。「顧客あっての技術。これが大原則です。いいものを作っているのに売れないと嘆く人がいる。それはいいものじゃないですよ。売れたものがいいものです。使う人にとっての心地よさや幸せにこだわる。僕のものづくりは、いたってベーシックです」 

 

メゾンにも提供。
未知のおもしろさ。

 

 

パリのビッグメゾンにも、生地を提供している渡辺パイル。じつはタオルメーカーとテキスタイルメーカー、2つの顔を持っています。なぜ、テキスタイルの世界に挑戦したのでしょう。「純粋におもしろいからです。タオルメーカーは数を多く織ることをよしとしますが、うちは違う。儲かる儲からないで取引先を決めません。織りの技術を応用すると、バスローブやガウン、チュニックに靴と、さまざまな形にできる。いろんな可能性が見えてくる。日本のデザイナーや編みなどの技術と組んで、お客さまが喜ぶものをいかに作るかですよね」

 

 

渡邊さんは経営者でありながら、作り手として現場に立つ。「もっとくたっとやわらかい風合いを」、「もっとツヤ感を」といった具合に、試行錯誤を繰り返しているそうです。「大学では会計学を学んで、織りに関しては素人でしたから。素朴な疑問がいっぱい出てきて、それを全部解決していったら技術が身についた、それだけです」どんなシーンで使われるタオルか、どの部分に使われる生地か、その都度最適な答えを求めてきた渡邊さん。YARN HOMEのタオル地も、渡邊さんの高い技術と試行錯誤が込められています。例えばブランケット。表面を平らにカットした後、洗浄乾燥を経て、再びカットしています。おかげで、絹のような光沢感と優しい風合い、どちらも手にいれることができました。

 

織物は、生き物。

 

 

タオルには、作り手の癖が表れると言います。「見る人が見れば、“このタオルは渡邊が織ったな”ってすぐ分かるんですよ(笑)。機械を使って均等に生産することも一つの考え方だけど、よかったり悪かったりするのが、また良いんです」渡邊さんの顔がほころぶ。「織機で同じ糸を使っても、作り手によって、一つとして同じものはできない。そこが織物のおもしろいところ」織物って生き物みたい、そう感じました。

 

 

渡辺パイルならではの“こだわり”は、とても具体的です。「なんとなくいいんじゃない、では作りません。YARN HOMEのタオルでは、光沢があり水の吸いが良くて柔らかく、中央アジア産の枯れ葉剤を使用していない手摘みの完熟綿を使っています。漂白の方法もほかと違います。普通は過酸化水素を使い100℃以上の熱湯で糸を焚き続けるので、糸が8%も痩せてしまう。うちはオゾン漂白と言って常温で行うので、綿が痛まず少ししか痩せません。だから、うちの生地はふっくら。使っていても痩せませんし、こっちの方が環境にもよいです」

 

 

渡辺パイルのタオルをより長く愛用したい場合、どんなことに気をつけるべきでなのでしょう。「店頭に立ってお話するのですが、たっぷりの水で洗ってほしいですね。水で包みこむよう洗ったタオルは、痛みが少ないんです」
お客さまの喜ぶ顔を思い描き、手に渡ったあとのことを誰よりも考え、タオルの可能性に挑みつづける渡邊さん。心も身体も安らいで、やさしく豊かな気持ちになれる。そんなタオルを、これからも一緒に作りつづけたいと思います。