MY YARN #06
YARN HOMEデザイナー
荒川祐美
17.Feb.2021
2020年、私たちを取り巻く環境はたったの数ヶ月で一変してしまいました。暮らしかた、働きかた、人と人とのふれあい。いろいろなもののカタチ、在り方が変容したことは言うまでもありません。YARN HOMEは、新しい生活様式にともない、贈りものの在り方を問い直しました。そして、Fabric Letter(ファブリックレター)というギフトパッケージに辿り着きました。
ファブリックレターは、YARN HOMEがオリジナルで作る、新しいギフトのカタチです。ファブリックレターという名前のとおり、手紙の機能をほどこした封筒にファブリックが入っています。封筒の中身は、ふきん(Mサイズ)と、ハンカチの2種類。ハンカチは、Latte(ラテ) / Milk(ミルク) / Rose(ローズ) / Tea(ティー) / Mocha(モカ)の5色からお好きな色を選べます。ファブリックレターは今のところ、ONLINE SHOPのみでお求めいただけます。贈る相手の顔を浮かべて、ポストカードを選ぶ、そんな感覚を楽しんでいただけると思います。
特長は、手紙のようにメッセージをしたためて、ポストに投函できること。この手軽さが、よろこばれています。伝えたいメッセージと、宛名、自分の住所を書いて、120円(※)の切手を貼ってそのままポストに投函するだけ。それぞれの送り先のご自宅のポストに届きます。※120円切手で50g/厚さ3cmまで郵送可能 (ハンカチ約30g ふきん約43g) お手紙や小さな贈り物を同封する場合は、必ず郵便局にて測量し切手の金額ご確認ください。
封筒には、マルタックとよばれる留め具がついています。紐をほどけば、メッセージカードやお手紙、お守りなど、いっしょに贈りたいものを贈り主のアイデアで入れることもできます。念のため郵送する際には、ポスト投函時に引っかからないように糊付けをし封をしてください。
ふと、なんでもない日に、「一輪の花」を贈った経験はありませんか?言葉だけでは伝えられない想いや優しさを、誰かとシェアしたい。もらった方もうれしくて、お返しを気にしない、ちょうど良いボリューム。それが、一輪の花だと思うのです。その一輪の花が、ファブリックレターのモチーフです。封筒の表には、一輪のお花を描きました。なんでもない日にこそ、贈ってほしいと思います。
気軽に会ったり、おしゃべりをしたり、触れ合うことがむずかしい日々。こんなとき、なにを贈りあったら、人の心を癒すことができるんだろう?そこで考えたのは、手紙でした。手書きの文字には、受け取った人の心を温めるチカラがある。そして、私たちはファブリックが持つ「癒しのチカラ」を信じています。丁寧に紡ぎ、織られた生地には私たちの素肌をやわらかく包み込みます。やわらかなファブリックが、大切な人の手を、心を、生活を、潤し、癒してくれることを願っています。
ファブリックレターを受け取ったひとたちから、自宅のポストを開けてビックリした!と連絡をいただくことが多いです。このご時世、SNSツールもあるし、メールもある、手紙を送り合う習慣も薄れつつありますが、突然の小さなパッケージに、封を開けるとハンカチやふきんといったファブリックのギフトが、ささやかなサプライズになっています。
そして、うれしいことに、ファブリックレターは、どうやら幸せの連鎖を生んでくれています。ファブリックレターを受け取った人が、次の送り主になってくださっているのです。出産祝いのちょっとしたお返しとして、バースデーカードの代わりに、ちょっとした心遣いのお手伝いが出来ていることが嬉しいです。贈る側も、受け取る側も、互いの心を癒すことができたのなら、ブランドの担い手として、これ以上うれしいことはありません。贈りものの在り方について、これからもできることを考えていきたいと思います。